メダカ

メダカの器具|メダカ飼育navi

メダカの飼育に大活躍する飼育用品を解説しています。

底砂について

メダカの飼育のおいて底砂はとても重要です。メダカの水槽に入れる底砂には、落ち着いた色合いが美しく、水草にとっても理想的な用土となるソイルをおすすめします。このサイトの一番上にあるタイトル画像で使われている底砂がソイルです。ソイルは土を焼き固めたもので、とても自然な雰囲気をかもしだし、メダカの持つ風流なイメージを損ないません。

ソイルは濾過細菌が住みやすい表面構造で水質の維持に役立つと共に、メダカに優しい弱酸性の軟水をつくり出します。また、水草の根に優しい適度な柔らかさと新鮮な水や酸素を供給する粒の大きさで、水草の生育を助けてくれますが、このことは、メダカ、エサ、光、濾過細菌、そして水草の調和によって水質を維持していくというメダカ飼育においては、たいへん重要なポイントのひとつです。

ソイルは砂利とは違い洗わずに使用します。他の底砂に比べてやや高価ですが、5リットルくらいの水槽なら2キロもあれば十分なので、それほど大きな出費にはならないでしょう。

濾過器について

メダカは自然界でも速い流れのある小川に住んでいることもあれば、流れのない池に住んでいる場合もあります。流れの中を元気に泳ぐメダカと、穏やかな水の中でのんびり泳ぐメダカ、どちらもそれぞれに良いものです。そこでここでは濾過器を用いて水流を作る飼育方法だけではなく、水流のない環境での飼育についても触れてみたいと思います。

濾過器を使ったメダカの飼育

まず濾過器を使う場合ですが、数ある濾過器の中でおすすめなのはエーハイム社のパワーフィルターです。45リットル用の小さなタイプを選びます。5リットルほどの水槽に使う場合は、シャワーパイプはつっかえて使えないと思いますので、これは外した状態で水槽に取り付け、付属の吸盤はホースにひとつと排水口にひとつ付けておきます。濾材は付属のスポンジだけでも大丈夫です。

エーハイム社のパワーフィルターはとにかく音が静かで振動もなく、その美しいデザインも申し分ありません。しかもフィルター内に大量の水を蓄えますので、5リットルの水槽でも実質的には多少大きめの水槽で飼育しているのと同じことになります。そのため、少しメダカを多めに入れても、いくらか水が汚れにくくなるというメリットもあります。

パワーフィルターを用いた水槽では、かなりの過密飼育が可能です。本来メダカは群れで行動する習性がありますので、こうした過密飼育にもすんなりと順応します。5リットルの水槽であれば、セットしてから一ヶ月くらいまでは5匹くらいで様子を見て、全てのメダカが元気そうであれば、20匹くらいを飼うことが出来ます。

濾過器を使わないメダカの飼育

濾過器を使わないでメダカを飼育する場合には、メダカの数を思い切って少なくする必要があります。5リットルの水槽なら5匹くらいまでにしておくのが無難です。

これは小数のメダカをじっくりと育てるのに向いた飼い方です。この場合、一匹あたりの占有空間が多く取れるため、思いがけないような行動をみせてくれることもあります。繁殖させたい場合にも良いでしょう。

なお、こうした濾過器に頼らない飼育方法を身につけておくと、飼育の難しい熱帯卵生メダカを飼育する際に大きな助けとなります。

照明について

メダカは光の影響を受けやすい生き物で、特に繁殖においては光の当たり方が重要になります。もちろん水草の育成にも不可欠ですし、照明の種類によってメダカの美しさにも差がでますので、ぜひ、照明は慎重に選ぶ事をおすすめします。

観賞魚用品として多くの蛍光灯が出回っていますが、5リットルの水槽用にも使えるような観賞魚用蛍光灯では、あまりに光量の少ない場合も多く、思うようなものが見つからない場合には思い切って家電ショップなどでデスクスタンドを購入するのも手です。この場合、蛍光灯の首の部分が柔軟に可動して好きな位置に固定できるものを選びます。

蛍光管は青や赤を強調する観賞魚用のものではなく、自然光に近いパルックのような蛍光管がメダカの繊細な美しさをより際立たせてくれるでしょう。毎日の消灯と点灯が面倒であれば、観賞魚用のタイマーを使うと便利です。

保温器具について

メダカは常温でも飼育できますが、寒い季節でも繁殖させてみたい場合や熱帯地方のメダカを飼育してみたい場合にはオートヒーターで保温するのが便利です。普通は温度を上げるためのヒーターを温度の上がりすぎを防止するサーモスタットにつなげて使用しますが、オートヒーターはこの二つの機能を一本で自動的に行ってくれるたいへん便利な器具です。

オートヒーターは熱帯魚ショップで販売されています。多くのオートヒーターは自動的に26度が保たれるように設定されていてメダカの飼育にも問題ありませんが、最近はメダカ用として少し低めに設定してあるオートヒーターを見かけることもあります。

CO2

おそらくメダカの飼育器具でCO2が取り上げられることはあまりないかもしれませんが、メダカ、エサ、光、濾過細菌、水草の調和を保つ上で水草の果たす役割はとても大きく、CO2の添加によって水草が健やかに育つ環境づくりは、メダカの健康にとっても、たいへん意味のあることです。

また、CO2はコケの抑制にも効果があります。大量のコケが発生すると水槽内の調和は崩壊してしまいますので、適度な水換えや光量の加減と併せ、コケが発生しないような環境づくりを心がけたいところです。

水中にCO2を添加する器具類にはかなりの種類があり、たいていは高価です。ですので手軽に始めたい場合には、テトラ社のCO2オプチマットをおすすめします。ずば抜けて安価なだけでなく、専用のCO2ボンベも手に入りやすく、部品の数が少なくて構造もシンプルなので設置も簡単です。

テトラ社のCO2オプチマットの拡散筒は、小さな水槽だと下部をソイルに埋め込まなくてはならないくらい大きいのですが、エーハイムのフィルター類と非常に良く似た色で大きさの割に美観を損ないません。なお、このセットはあまり高さのない水槽には使えませんので、購入時にはあらかじめ寸法を確認しておきます。

ところでCO2の添加はエーハイムのような曝気のないフィルターでなくては無意味です。くれぐれもエアーポンプなどと一緒に使うことのないように注意します。また、密閉された部屋で多量の二酸化炭素を使用することは人体にも悪影響があります。使用の際には説明書の注意書きをしっかり読んでおくことが大切です。

水草用肥料

水道水は水草にとって養分の少ない水ですので肥料を加えることによってこれを補います。ただし、観葉植物用の肥料を水槽内に入れると、たちまちコケの大発生に見まわれてしまいます。これは葉を作るためのチッ素分が大量に含まれているためです。チッ素分は水中で有害な物質に変化するため、メダカにとって良くありません。

メダカの飼育水槽ではメダカの代謝によって水草に必要な量のチッ素やリンは確保できますので、不足しやすい鉄分やカリウムを中心に配合されている水草専用の肥料以外は与えないようにしましょう。CO2と同様に水草を健康に育成することで、水槽という限られた空間の中に調和をもたらします。