メダカ

メダカの繁殖|メダカ飼育navi

メダカの繁殖について。メダカのブリーディング方法を解説しています。

メダカの繁殖について

いつのまにか飼育しているメダカが繁殖し、水草の後ろから小さな子メダカが顔を覗かせた時の嬉しさは表現のしようもありません。

メダカは小さな水槽でも繁殖してくれるため、初めて観賞魚の繁殖を見てみたいという方にも最適です。

繁殖の条件

メダカの繁殖について気をつけておきたいポイントは二つです。ひとつは水温で、18度以上を保つようにします。オートヒーターなどで常に18度以上の水温を保つことができれば、年間を通して繁殖が行われるようになります。

もうひとつは光です。メダカは光の影響を強く受ける生き物で、特に昼の長さが重要になってきます。できればタイマーなどで蛍光灯の点灯時間を日出から日没に合わせてあげるのが理想的ですが、少なくとも1日に13時間以上は明るくしておきます。

メダカは他の魚に比べて孵化までに長い時間がかかります。水温が低いといっそう孵化に時間がかかってしまいますので、できるだけオートヒーターなどで温めてあげるのが良いでしょう。26度くらいを保つようにしてあげますと、だいたい10日前後で元気な稚魚が泳ぎだしてきます。

人工孵化

メダカの卵は他のメダカに食べられてしまうことがあるため、卵を見つけて成魚とは別に育てるようにすると、うまくいけばより多くのメダカを育てることができます。

メダカは産卵した後、メスは腹部にブドウのような卵の房をつけて泳ぎます。水草のよく茂っている水草であれば数時間もすると水草のどこかにこれを付着させますので、卵のかたまりを見つけて取り出し、水槽の水と共にプリンカップに入れて管理します。

プリンカップは調理器具売り場でフタつきのものが売られていますので、これを活用すると便利です。水温をヒーターで温めている場合には、卵を入れたプリンカップを水面に浮かせておくことで、水槽と同じ水温に保つことが出来ます。卵の数が多い場合には、いくつかのプリンカップに分けて入れてあげます。

卵は死んでしまうと白くなります。そのまま放置しておくとカビが他の健康な卵にまで浸食しますので、白く濁った卵はすみやかに取り出しておくことが大切です。

孵化が近くなると二つの大きな目を卵の中に確認することができるようになりますので、このような状態になれば、ほどなくして稚魚が次々と生まれてくるはずです。メダカの稚魚はヨークサックという栄養をたくわえた袋を持っているため、数日間はエサを必要としません。

水温にもよりますが、だいたい2日もするとヨークサックが小さくなりますので、この頃から熱帯魚の稚魚用に販売されている粉エサを与えます。最初はごくわずかな量を入れ、食べるかどうかを確認してみます。まだ食べないようであれば小さなスポイトで残ったエサを水ごと速やかに取り出しておきます。

稚魚はエサが足りないと成長に深刻な支障をきたしますので、1日に数回、お腹いっぱいに食べさせてあげて下さい。ただし残りエサによる水質悪化には要注意です。孵化したてのブラインシュリンプを与えると成長が良くなります。

26度くらいで育ててあげますとみるみる大きくなっていきますが、次第に大きさに差が出てくるようになり、あまり大きさの差が開くと共食いをしてしまいますので、サイズ別に分けて飼育してあげます。成長に応じて、飼育容器も大きくしていってあげる必要があるでしょう。こうして順調にいけば、誕生から3ヶ月も経つ頃には立派な親メダカに成長してくれます。

自然繁殖

それほどたくさん殖すつもりがなければ自然繁殖がおすすめです。これはとても手がかからないばかりでなく、初心者にも成功率の高い方法です。

自然繁殖のコツは、大きめのメダカ鉢やメダカ水槽にできるだけたくさんの水草を入れ、4~5匹のメダカだけをゆったりと飼ってあげることにあります。

自然繁殖に適した水草ですが、野外であればなんといってもホテイ草です。水槽であればウィローモスやアマゾンフロッグピット、浮かせたウォータースプライトなどの熱帯水草を活用すると良いでしょう。こうした密に茂る葉や根を持つ水草は、卵や稚魚の大切な隠れ家となります。

このような環境をつくってあげれば、稚魚は微生物や親メダカの食べ残しなどを食べて成長し、これといって特別なことをしなくてもメダカは勝手に殖えていきます。